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凶器は棒状の鈍器 [その他]

1882年、米国で「スタンダード・オイル・トラスト」とゆー巨大企業体が結成されました。
ジョン・ロックフェラー率いる企業体は、全米石油産業の90%、世界の原油の62%を支配。

10年後、法律的に20社に再編成されてもグループの結束は崩れませんでしたが、
1911年にシャーマン反トラスト法に基づく解散命令を受け、ついに34社に分割されました。

その後各社は、ライバルとしてしのぎを削る一方、またもや合併や買収を繰り返すことで、
現在のエクソンモービルやシェブロンなどの石油メジャーに集約されていきました。

今回のネタは、そんな石油業界のパンゲア超大陸の名前が記されたタンクローリー。
IMG_0402.JPG
全長14.5cm、ずしりと重い450グラム。磁石がつくのでキャスト・アイアン(鋳鉄)と推測。
重量、硬度ともに十分鈍器として使用できそう(爆)。生産国やメーカーの記載はどこにもなし。

ちなみに冒頭のスタンダード・オイル・トラストについての記載は、
仕事&玩車道の大先達からお借りした、モービル石油の社史を資料として用いました。

その社史には、タンクローリーの出現は1911年と記されています。
また、車体の形状から、トラスト解散後に「スタンダード」の名を冠した会社のものと考えます。

中島登氏の「モデルカー・コレクション」によると鋳鉄製ミニカーは、
20年代に米国で盛行を極めたとのことですので、それらのモデルのひとつかも知れません。

・・・・・・が、そこらへんは、ちょっと怪しい。
と、ゆーのも、このミニカー、タイヤまでアイアンなんですよ。

当時、金属タイヤのモデルがなかった訳ではないけど、ハーレーの鋳鉄モデルについて、
オリジナルの米国製はゴムタイヤ、日本製コピーはアイアンという判別法があると聞きますので。

がらんどうのボディ内部に、空気じゃなくて謎が詰まっているように思えてきました(笑)

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モデルカー・コレクション (ワールド・ムック (174))

モデルカー・コレクション (ワールド・ムック (174))

  • 作者: 中島 登
  • 出版社/メーカー: ワールドフォトプレス
  • 発売日: 1998/09
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

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コメント 16

覆面えるさん

>>米国製はゴムタイヤ、日本製コピーはアイアン、、、
そっ、、そーなんだ、、そんな定説があるんですね、、知らなんだ、、

こちらでも、資料本をひっくり返してみましたが、ほんと謎のモデルですね、、
でも、、このグリルとヘッドライトのペイントが良い感じですね、、オリジナルなのか誰かが書き込んだのか、微妙なラインが素敵です、、、

でも、、、お子の手に渡ると、、ほんと家中がアナだらけになりそうでつ、、
by 覆面えるさん (2008-04-25 06:06) 

aavecj

面白い説があるものですね~
しかしタイヤがアイアンと言うことは…道路を走るのではなく線路とか(笑)
しかも15cmほどでこの重さ、まるで文鎮(←違うし)

ミニチュアカーの世界でも数多い石油産業界の車たち、こういった背景を考えると、ただのブランドロゴでしかなかったものが興味深いものになりますね!
by aavecj (2008-04-25 08:09) 

Sylphide

車輪が鉄…きっと複線ドリフトさせて遊ぶのでしょうね(笑)。
by Sylphide (2008-04-25 10:48) 

いっぷく

謎のモデルのようですが味わい深いものを持っていますね。
荒削りさがなんともいえない。
タンクローリーに赤の色がお似合いです。

by いっぷく (2008-04-25 13:18) 

うる

凶器は450グラムの鈍器ですか…(汗)
アイアンモデルは詳しくないですが、見たところ味のあるグリルが素敵ですね。
赤の色も<s>血の色</s>もといとてもよく映えています。


by うる (2008-04-25 23:07) 

第三波平

柳「このミニカーは・・・石油産業の第一期黄金時代を記念して、保存してたんですよ。ほらこんなところにSTANDARDの文字が・・・」
毒島「ここで見たミニカーは他言無用じゃぞ」

それはさておき、こう、自動車創世記におけるアメリカンスピリットと、全4ホイールを隠す未来的フォルムを感じさせる逸品ですね。
by 第三波平 (2008-04-26 20:22) 

ねこざかな

>> 覆面える様
タイヤ素材の話は或る先輩コレクターから聞きました。
ただ、コピーには生産国すら記載されていないので、確認のしようが(汗)

このタンカーの塗装は十中八九、リペイントだと思いますが、
長い年月に磨かれて、根来塗のような味わい(笑)を備えています。
by ねこざかな (2008-04-27 03:17) 

ねこざかな

>> aavecj様
熱輪ならぬ鉄輪、ぜんぜん転がらないので、ほんと文鎮に使えまつ(爆)

件の大先達ですが、彼ほどのコレクターになるとモービルなどのロゴでは
満足出来ないようで、常に珍しい石油会社のミニカーを探してます。
by ねこざかな (2008-04-27 03:26) 

ねこざかな

>> Sylphide様
そーそー、んで、沿道の市民をなぎ倒すのねん♪
by ねこざかな (2008-04-27 03:28) 

ねこざかな

>> いっぷく様
オリジナルの塗装は不明ですが、中島コレクションの古いタンカーは、
赤や黄に塗られたモデルが多いですね。謎な部分も含めて偏愛してます。
by ねこざかな (2008-04-27 03:36) 

ねこざかな

>> うる様
昼寝中に450gの鉄塊が降ってくるのは、恐怖以外の何物でもないので、
このモデルについては息子の持ち出しを厳禁してます(苦笑)
by ねこざかな (2008-04-27 03:41) 

ねこざかな

>> 第三波平様
大戸島「ほら鳥坂センパイ、この貼りついた頭髪・・・だれのなんでしょう?」
R・田中「ナゾは深まるばかりでございます。」

・・・・・・やべ、ホラー落ちは苦手なんだけどなぁ(冷汗)

フォルムが未来的すぎて(爆)実車の年代特定ができません。
キャブのルーフの速度灯?が決め手になりそうな気がするのですが・・・。
by ねこざかな (2008-04-27 04:34) 

1275GT

タンカーは好物のひとつですが、さすがにここまで古いと・・・
元車はアメ車ですかねぇ?
それにしても、いい味が出ていて妙にそそられます(笑)
老コレクターには“重い”の一言が、価値的にズシリと・・・(笑)
by 1275GT (2008-04-27 11:34) 

ねこざかな

>> 1275GT様
さすがの1275GT様でも御存知ありませんでしたか(汗)

「いい味」とゆー表現がしっくりくる・・・とゆーか、味がすべてとゆーか。
こんだけ重いと、屑鉄屋さんでも値がつきそうでつ(爆)
by ねこざかな (2008-04-28 02:32) 

Ponys41

ねこざかな様

1920年代(かも?)ですか~。う~む、物凄い存在感ですね。核戦争が起きても原形を留めそう。(笑)

時間の経過がもたらす貫禄というか、コピーかもしれなくても、リペイントかもしれなくても、そんな事に関係なく魅力を感じます。写真からは小さいモデルのように見えましたが14.5cmもあるのですね。確かに凶器になりそうです。(笑)
by Ponys41 (2008-04-30 02:35) 

ねこざかな

>> Ponys41様
もう少し時代が下がる気もするのですが、なにぶん不勉強で(汗)
ただ20年代終わりには、鋳鉄より安価な合金製が主流となったそうです。

> そんな事に関係なく魅力を感じます。
同感です~癒やしを感じさせる造形、愛さずにはいられません♪
by ねこざかな (2008-04-30 23:45) 

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