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チャイカちゃうか [その他]

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先週、画像を御紹介した、謎のファイヤーなセダン。
その出自を明かす前に、いつぞやの二人に登場していただきましょう。

ソ連崩壊から二十余年、今はロシアの玩具会社の一室で。

販売主任 「お呼びでしょうか、同志・・・じゃなかった、販売部長」

部長 「うむ。。。実は新製品のミニカーの件でちょっと問題が生じたのだ」

主任 「は?もしや間違えて右ハンドルにしてしまったとか・・・」

部長 「いや、そんな、よくあるミスではない。中国の親会社が言ってきたのだが、
    ありていに言って売れ行きが悪いのだ。つまり・・・地味だと」

主任 「え~、そう言われましても・・・まさかミッキーマウスを描くわけにも」

部長 「そうだとも。ライセンスに金を払うなんて無駄なことはできん。
    ・・・・・・しかし君、強欲な資本主義の豚どもに搾取されずに済む、
    ハラショーな方法があるのだよ。見たまえ」

主任 「あ、これ懐かしいなぁ。アメ車のカスタムペイントですね。
    まだソ連だった頃、密輸物のアメリカ映画で見ましたよ」

部長 「ニエット!君の目は節穴かね!」

主任 「え~と・・・だってこれ、どう見てもアメ車の・・・」

部長 「人類の理想=共産主義を、悪辣な罠で滅ぼした米帝の腐敗文化を、
    われらが誇る歴史的傑作車のミニカーに塗るわけがなかろう。
    この炎は、今なお消えぬ世界革命の灯、ソビエト人民の臥薪嘗胆の志である!
    レーニン万歳!スターリン万歳!起て、万国の労働者ぁぁぁ!!」

主任 「・・・・・・(この上司と縁が切れる国に亡命したい)」

それは、さておき。

もう、察しがつかれたことと思いますが、このクルマの正体は、
ソ連時代に造られた7人乗りの大型セダン、GAZ-13 Chaika。
IMG_7176.JPG
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党幹部や東側諸国の大使のための公用車として用いられましたが、
一般市民が結婚式を挙げるときにも貸し出されたそうです。

エンジンは5.5リッターのV8、207HP。1959年から81年まで生産。
58年の発表当時は、革新的な技術によって世界的に注目を集めたのだとか。

ウィキによると、デザインは55-56年式パッカードの参照とのことですが、
フロントの意匠以外は、コピーと言うほどでもありません。
IMG_7175.JPG
モデルは、ウェリーの露ブランド、AUTOTIME collection
開き直ったバリ展開が特色で、LADAのフレアペイントなんてのも出てます。

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1275GT

今回が乗り収めになるであろうカシオペアの車内で、
さめざめと涙していた頃、こんな展開になっていたとは・・・

いまや歴史的なイベントになりつつある「悪の誘い」ですが、
鋭い勘でさすが“イイモノ”は逃がしませんね(笑)
いつぞやの二人、次の作品にも期待です(爆)
by 1275GT (2015-06-27 09:30) 

ねこざかな

>> 1275GT様
今年も梅雨のない国へ、早めのバカンスですかー(羨)

「いつぞやの二人」とシベリアの樹を数えるのは御免だけど、
この季節は北の地への憧れが一層、強くなります。

> 鋭い勘でさすが“イイモノ”は逃がしませんね
難航した今回の悪の誘いですが、苦労した甲斐があった・・・かな?
by ねこざかな (2015-06-29 01:47) 

はましょ

Aピラーの前と後で全く違うモデルに見えますね、なんか感激します。
ちなみに正体のクルマ、知りませんでした。毎度の事ながら、知識が偏ってますねぇ。 ^^;
by はましょ (2015-06-29 10:44) 

ねこざかな

>> はましょ様
> Aピラーの前と後で全く違うモデルに見えますね
38度線みたく、共産主義と資本主義がせめぎあってるんでしょうかww

ソビエトの高級車って、アメ車の影響を(半周遅れで)受けてますから、
エンブレムに鎌と槌でもあしらってくれないと分かりませんよねえ。
by ねこざかな (2015-06-30 06:33) 

桃色ジープ(好きなモン娘はラク姉さん)

同志1「同志2よ、君はハツヒノデボウソウというのを知っているか?」

同志2「何だそれは?」

同志1「なんでも、日本の若者は新年になると派手な車で海に向かうハツヒノデボウソウをやるのが習わしらしい」

同志2「何っ!?日本の若者は自分の自動車を持っているのか!」

同志1「そうだ」

同志2「ぐぬぬ…偉大なるわが国でも自家用車を持つ事は難しいというのに…私もハツヒノデボウソウというのをやってみたいぞ!」

同志1「どうだ、ここは一つ我々もやってみないか?」

同志2「しかし…我々には自動車が…」

同志1「あれを見ろ。昨日御祖父様からお借りしたモノだ」

同志2「おお!チャイカではないか!流石元共産党幹部の孫」

同志1「コレを派手にしてハツヒノデボウソウをやってみようではないか!」

同志2「やるぞ!日本の若者に負けない立派なハツヒノデボウソウを!」

時は20ウン年前…ソビエトの片田舎に住む2人の青年はハツヒノデボウソウを成功させる為祖父のチャイカを改造するのであった…

フレアペイントのチャイカ見てこんな事を想像しましたw
by 桃色ジープ(好きなモン娘はラク姉さん) (2015-07-10 04:02) 

ねこざかな

>> 桃色ジープ様
素敵な小噺、ありがとうございます!

COOL JAPAN(死語?)の極である「ハツヒノデボウソウ」
全地球津々浦々に伝播、御当地化したら、さぞ楽しいでしょうねww

モン娘・・・しまった、チェックしてなかったぁぁぁあ(現在、ニコ動で視聴中)
今期の個人的ハケンアニメ候補は「GANGSTA.」だったり。
by ねこざかな (2015-07-11 01:59) 

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