海から来たサムライ [ポリトーイ]
畝傍、南方熊楠、示現流、カイウラニ王女、真珠湾、ホーマー・リー、白虎隊、東郷平八郎。
上記の単語のうち三点以上に尻尾や髭が反応したアナタ、ええホンありまっせ(笑)
猫が高校のとき、受験勉強そっちのけで読み倒した痛快無比の冒険活劇、
矢作俊彦・司城志朗共著の「海から来たサムライ」。教科書の1000倍面白かった(あたり前)
転居を繰り返す間にどっかに行っちゃって、近年また読みたくなったときには絶版(嘆)
仕方ないので、駄目もとで復刊ドットコムに登録してたら・・・連絡、キターッ!
全面改稿され、タイトルは「サムライ・ノングラータ 」に変更。
歓迎されざるサムライ?・・・もとの題の方が好みですが、まぁ小さいことは気にしない。
十数年ぶりに再会した愛読書は、やはり往時と変わらず心躍らせてくれました。
秩父困民党の生き残りが唄う、ラ・マルセイエーズ・・・鳥肌が立つほど好きなシーン。
・・・・・・さて、ここで終わってしまっては、ミニカーのブログになりませんね(爆)
サムライつながりで一台御紹介。といってもスズキの四駆じゃなくて。
ポリトーイE(EXPORT)の日野サムライ(No.580。1970年発売)
デビュー当時の実車は朱色ですが、ポリトーイは白で発売(赤も出たのかな?)
ポリトーイMに比べてチープなモデルの多いポリトーイEだけど、このサムライ(初期)に関しては、
Mに見劣りしないクオリティを備えています。可動式リアウイング再現が嬉しい。
残念なことに後年には、ボディ前端のプラ製のランプカバーが埋められてしまいます。
また、実車のマグネシウムホイールを模した専用ホイールも、他モデルと共用の星型に変更。
実車については、ちょうど猫が生まれた67年7月号のカーグラ誌で紹介されていました。
少々長くなりますが抜粋しますと・・・・・・
もとシェルビー・アメリカンのデザイナーで、デイトナ・コブラなどのデザインを手がけた
ピート・ブロックをチーフとするブロック・レーシング・エンタープライズ(BRE)が設計。
67年の第4回日本グランプリ直前にアメリカで完成。シャシーは多鋼管スペース・フレーム。
ミドシップに約20度傾けて置かれたエンジンはコンテッサ1300の直4OHV1251ccをチューン。
出力はスタンダードで65HPだが、2個のソレックスのついたこのエンジンでは110HP。
重量は525kgで、SS1/4マイルをほぼ15秒で走り切り、マキシマムは約225km/h。
富士に持ち込んで5ラップしたとき、バンクでオイルが片寄りコンロッドのベアリングを破損。
ベアリングとともに片寄りを防ぐためオイルサンプもとり換えたが、
このため最低地上高が8cmと、規定より2cm低くなり、車検に通らなかったわけである。
・・・・・・海から来たサムライは、戦う機会を与えられぬまま、再び米国に帰ってしまいました。
そのためか国内外ともに玩車には恵まれず(涙)。ポリトーイの出来がいいのが救いか。
ねこざかなの大三元 [ポリトーイ]
あれは、玩車コレクションの冥府魔道に足を踏み入れた、今世紀初めの頃のこと。
玩道の師匠に知恵をつけられ、いつか集めるぞ!と、心に誓った玩車がありました。
伊のポリトーイ、メーベ、仏のソリドの、ランボルギーニ・ミウラ。
オクで捕獲を試みたのだけど、どれも美品なら諭吉を超えることもザラ。
むなしく連敗記録を伸ばしていましたが・・・一台入手すると、不思議と縁が続くもので。
今年中に、念願の揃い踏みを実現することができました♪
左から、メーベ(A-20。67年発売)、ソリド(No.161。68年)、ポリトーイ(No.552。68年)
玩車黄金期の60年代においてすら、綺羅星のごとく輝いていた3社だけあって、
前後カウル&ドア開閉、エンジン再現、プラ・ライト等、お約束の装備にぬかりはありません。
ポリトーイの特徴は、プラ部品を多用した細かなディテールと、ギミックの豊富さ。
ボンネットのルーバーと、リアのトランクが開閉。この3台で唯一、フェンダーミラーも備えます。
メーベだって負けてはいません。ラテン系ブランド全般に言えることですが、
実車のスケールダウンに留まらず、その艶気までも再現するかのようなセンスを感じます。
ソリドの魅力を語るなら、ダイキャスト一体成型ながらシャープに再現されたエンジンと、
車体の左右どちらか一方を押さえながら走らせると前輪がステアするギミックかな。
大願成就して、これでやっと、ぬかるみの玩車世界から抜け出すことができます。
それでは皆さん、ごきげんよう・・・・・・と解脱するには、やはり7年は長すぎたようで(爆)
ヲタ知識を深めるにつれて、次から次へとターゲット(煩悩ともいう)は増えてくるものですね。
とりあえず来年は・・・メーベの2000GTの隣に、テクノを並べてみたいな、と。
と、ゆーわけで(なにがだ)、拙ブログを読んでくださっている同好の皆様方、
来年もお付き合いの程、ひとつよろしくお願い申し上げます。
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パチモンAG ディンキー編 その1 [ポリトーイ]
1960年代、玩車戦国時代を駆け抜けたトリプルドムのようなイタリア勢がいました。
老練のマーキュリー、精緻のポリトーイ、妖艶のメーベ。
アルファロメオをはじめとするイタ車などを、往々にして実物より格好よくモデル化。
特にポリトーイは、プロポーションを壊さないフルギミックが魅力。「ガイア機」的存在でした。
そんな栄光に満ちたポリトーイにも、(ドムを作った)ツィマッド社におけるヅダのように、
あまり触れられたくない過去が・・・。(今回はたとえが無茶だな)
画像右がポリトーイ、左はディンキー。( )内はディンキーの品番、品名。
N1。Autoblinda Da Ricognizione Panhard=60年発売
(No.80a-F。Panhard E.B.R.=58年発売)
N6。Trattore Con Cannone Da Campagna=60年発売
(No.688。Light Artillery Tractor=57年発売)
まるでディンキーを分解して型を取ったかのようなフルコピー。
しかし、よく見ると筋彫りなどが異なり、オリジナルに忠実に線を引き直したことが窺えます。
素材はプラスチックで、手にした時の重みを増すため、内部に金属塊を装備。
裏板に1/41とスケール表記されていますが、実際は1/60弱。このあたりラテン的。
ポリトーイのプラ製軍用車両は、60年から64年までに、18種類程度がリリース。
大半が英仏ディンキーの模倣ですが、コーギーのランドローバーのコピーもあります。
ちなみにディンキーの軍用車両をぱくったのはイタリア人だけではなく、
メード・イン・ジャパンにも「Premier,s Collectors Metal Toy」と銘打ったコピーが存在。
以前、入手の機会があったのだけど、あまりにぬるい出来に躊躇してしまいました。
いま考えれば、資料として一台くらい購入しておくべきだったかも(遠い目)