英国面の薫り

機能性（と信じるなにか）を追い求めるばかりに、極まれに（実はちょくちょく）
パンジャンドラム的珍作をつくり出す。そう、それが英国人。

トラック萌えではない猫が、脊椎反射的にこれに手を出したのは、
あまりに個性的なキャブに、そんな英国面の薫りをかいでしまったから。



LEYLAND FG VAN　（Base-Toys、D-28、1/76）


いや・・・コンセプトは分かるんですよ？
ドライバーを囲むように窓を配して、できるだけ死角をなくそうとしたんだよね？

でも、これだけ足元から車内が丸見えだと、落ち着かなかったのでは・・・
実車の画像を見ると、この窓を塞いでる個体が結構あるし。


また、左右ドアが斜めに付いてるのは、後方視界を確保するためだろうけど、
フラットベッドならまだしも、こんな荷室を牽いてると、どれだけ見えるのか。

視界は良くても、室内空間をこうも「合理的」に削られると、
長時間の乗務は勘弁・・・と思うのは、腹も身もある猫だけでしょうか。


「変愛」故に色々書きましたが、このFG、けっして短命の駄作という訳ではなく、
1959年から80年まで、20年以上も作られたロングセラー。

ただ、ブランド名は、当時の自動車産業の再編（混乱）を反映して、
モーリス/オースチン（59-68年）、BMC（68-70年）、レイランド（70-80年）と変遷。

設計が古くても良いモノは良い！と胸を張るジョンブルの姿が瞼に浮かびます。
・・・・・・新開発しようにも余力がなかったのでは？なんてのは憶測だよね？

「Base-Toys」は、英国の50－80年代の商用車やバスを中心に、
1/76（OO）スケールでリリースする、香港のブランド（もちろん製造は中国）

車種はさして多くはないものの、荷台や塗装の違いでバリを増やしています。
往年のLEDOを髣髴させる商法だけど、FGなら他のも欲しいかも（泥沼）


余談ですが、シャッター付きの荷室に書かれている「HANSON」は、
現在もある英の物流業者「Hanson Logistics」のロゴと思われます。

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Leyland Lorries

• 作者: Bill Reid
• 出版社/メーカー: Amberley Publishing
• 発売日: 2017/09
• メディア: ペーパーバック

タグ：BASE-TOYS

コメント 4

まいどー♪
英国のトラツクって、フォーデンとかベッドフォードとか英国ダッジとか、とかく個性的な、いかにも英国的トラックが多いのですが、、、レイランドのこのモデルって、さらに変〇度アップなんですねーw
とっても素敵ですけど、やつぱり、乗るのはイヤかもーw


by 覆面えるさん (2017-07-10 15:23) 

>> 覆面える様
60年代中頃までの英国商用車を（マッチボックスで）振り返ると、
可愛らしくも生産効率悪そうなキャブが多々ありますよねー

そん中でも、今回のFGは極め付けでげしょ？
ミニスカート履いた娘は、ヒッチハイクしてはいけませんww
by ねこざかな (2017-07-10 19:56) 

そういえばドア下のガラスを塞いでるダンプをよく見ますね。
やはり落ち着かないんだろうなぁ（笑）
でもトレーラーヘッドになると後ろ向きのドアも、
後方視界の確保に役に立ちそうですね。

パンジャンドラム、いいですねぇ（笑）
和紙製の風船爆弾みたいに行先は気分次第というのが・・・
by 1275GT (2017-07-11 20:50) 

>> 1275GT様
斜め下の視認性向上という意味では時代を先取りしていたのでしょう。
ただ、後継には装備されなかったので、やっぱ不人気だったのかと（汗）

パンジャンドラム、今も語り継がれる英国面の金字塔ですねww
岡部ださく先生の著作を読むと、飛行機も駄作率が高いみたいです。
by ねこざかな (2017-07-12 14:14)