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珍玩堂主人 VWタイプ2編 その1 [モアストーン]

この「珍玩堂主人」シリーズでは、同一車種の古いミニカーを並べて、お話します。
良し悪しを比較するようなものではないと思うので、出来についての細かい評価は控えます。

最初のお題はフォルクスワーゲンのタイプ2。

実車は1950年、タイプ1(ビートル)とプラットフォームを共用して誕生。
67年のモデルチェンジ(以後、通称レイトバス)を経て、79年まで製造されました。

右=マッチボックスのNo.34-A(Volkswagen Microvan。57年発売)
左=モアストーンのNo.12(Volkswagen Micro Bus。57年発売)

MBのNo.34-Aは、ホイールの素材や色、デカールの色違いなどで9種類のバリが存在。
画像のモデルは金属ホイール、イエローデカールのNo.34-A-2。

なお同社のNo.34は、レギュラーシリーズ終焉の70年まで、
タイプ2の固定ナンバーとして引き継がれ、計4種類がリリースされました。

モアストーン社について簡単に説明すると、創業はレズニー社より1年古い46年。
レズニー社が53年に発売したマッチボックスに触発されたのか、56年に小スケールを発売。

50年代のモデルは金属ホイールで、ESSOのオイル缶を模した、洒落た箱で売られました。
61年にモアストーン社はバッジーに社名変更。以後はバッジーブランドになりました。

モアストーンのNo.12は、プラホイールを履いて70年まで製造。
色のバリエーションには水色や、プラホイール期にはメタリックブルーもありました。

さて、モデルそのものについてですが、丸っこいマッチボックスと、スリムなモアストーン・・・
対照的なプロポーションながら、どこから見てもタイプ2ですね。

あくまで私見ですが、実車と同時代に、同程度の工作水準で造られたモデルには、
その時代のものにしか醸し出せない味わいがあると思います。

なお「珍玩堂主人」シリーズは、中島登氏の「魅惑のモデルカー・コレクション」、
米Schiffer社の本、ネコ・パブリッシング社の「ビンテージ・ミニカー」などを参考にしています。

モアストーンの年代特定については、
「ノスタルジック・パトロールカーの世界へようこそ・・・」のO氏にご協力いただきました。多謝。

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コメント 4

グラス

いよいよ黄金時代のマッチボックスが登場ですね。

やっぱり、あの時代のマッチボックスはダイキャストでいかに忠実に表現
するのかを追求していて、これがミニカーの原点という気がします。
フロントグリルの編み目もプラ+メッキでなくダイキャストで表現して本当に
子供時代だったけど感激してました。
毎月、お手伝いをして1台150円のマッチボックスを弟と1台ずつ計2台
買ってもらえるのが楽しみでした。
おもちゃ屋さんに行って、次はどれにしようかなと眺めているだけで
嬉しかったです。写真でないカタログや外箱も想像を発展させてくれ、
今考えればニクイ演出だったと思います。

現在では色々な技術が発達して塗装も含めトミカサイズのミニカーも
素晴らしくなってますが、あのなんともいえぬ60年代のマッチボックスの
雰囲気や水準は、なかなか越えられないものがあると思います。

その後、HWの子供をターゲットにした戦略に駆逐され衰退してしまい
独特の落ち着いた雰囲気のミニカーは無くなってしまいましたが、あの
時代が高く評価されているからこそ、今もマッチボックスはオークション
等で取引されているんですよね。
外国では、あの時代のマッチボックスのファンが沢山いると聞きます。

日本では残念ながら一部ファンを除いてミニカーはガキのものという
社会的地位は低い評価(マジョレットの食玩なんてまさにそれです)
ですが、あの小さなダイキャストモデルの中に沢山の情熱と技術が凝縮
されているんだと思います。

ミニカーを継続して作るというのは、並大抵な努力では出来ないと思います。
だからマッチボックスも残念ながら紆余曲折のすえマテルの参加に下って
しまいました。
そういう中で、日本のトミカは質を落とさずによく頑張ってくれているなと、
評価してしまいます。
by グラス (2006-06-08 09:54) 

ねこざかな

お手伝いのご褒美にマッチボックス・・・羨ましい時代ですね。
私の家は田舎だったので、トミカすら隣町に行かないと買えませんでした。

レギュラーホイール、特に60年代前半までの、
マッチボックスのモールドには、見とれてしまうほどのものがありますね。

スケールが小さい分、ディンキーよりも細密感が増して、
一層輝いて見えるのは、マッチボックスコレクターの欲目でしょうか(笑)

グリルやエンブレムなどのモールドの細やかさは、国や会社を超えて、
70年誕生のトミカに引き継がれたように思います。

タンポ印刷全盛の昨今ですが、できたらリミテッドビンテージなんかでは、
昔風のつくりのモデルも見てみたいなあ・・・ただの回顧趣味ですが。
by ねこざかな (2006-06-10 01:55) 

いっぷく

マッチボックスについては不勉強なもので知らないことばかりです、
これから時間をかけてねこざかなさんの記事を読んでいこうと思います。
いっぺんに読んでも頭に入らないので。
時間があるときに駆けつけます(笑)
写真のワーゲン色といい雰囲気出てますね。形が好きなのでいつもワーゲンのバンは欲目に見ちゃいます。
by いっぷく (2006-07-23 21:34) 

ねこざかな

私は特にVWフリークではないのですが、タイプ1~3は、愛らしいカタチが魅力で、見かけたらつい買ってしまいます。ミニ同様、知らない間にコレクションが増殖する魔力を秘めていますね・・・。

マッチボックスは、プロフィール画像からもばればれのように、収集の大きな軸にしているアイテムです。年甲斐もなく書棚の一角にマッチボックスの「街」をレイアウトして悦に入っています(爆)
by ねこざかな (2006-07-24 10:15) 

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